当山、正泉寺は元来、真言宗の寺院としてその歴史を刻み始めました。 本尊に仰ぐ阿弥陀如来立像は、平安時代の高僧・**恵心僧都(源信)**の作と伝えられる、誠に尊き御仏でございます。
この御本尊は、古くは楠木正成公の末葉(子孫)であり、二上山に楠木城を構えた楠木正成(同名の後裔)の守り本尊として大切に祀られてまいりました。
時代の転換点となったのは、その家臣であったマサナリの帰依です。戦国の世を生き抜いた彼は、戦(いくさ)の仕舞いとともに深く仏法を求め、名を「正泉」と改めました。正泉は主君ゆかりの御本尊を深く敬い、出家して一寺を建立。これこそが当寺の始まりであります。
その後、元和七年(1621年)、正泉の手によって真言宗から浄土真宗へと改宗され、阿弥陀如来の慈悲を伝える念仏の道場として、今日までその法灯を守り続けております。